アイデンティティなんていらねえよ、夏。

「君は何者ですか」



と、先日社内で行われた面談の場で上司に問われた。
答えることができなかった。
一応、社会的には技術者という位置づけで通っている。今のところ。
が、その中で、自分は何者であるのか。と問われると返答に窮する。


わからねえ。


さらに仕事とか抜きにして、俺って何者?と領域を広げると、もう完全に電池切れである。脳天から煙があがりはじめた。
が、ふと冷静に考えてみると、そもそもこの問いに答えられる奴なんているのだろうか。


自分は何者であるか。


むしろこの答えを探すことこそが人生の目的ではないのか?
それを人生の途中でひょうひょうと答えられるやつこそ眉唾ではないか?
この問いの目的は、その場限りで取り繕って適当な言葉を捻出させるため。ではなく、この人生の目的たる「自分探し」に常に目を向け続けさせるため。ではなかったか。



「今、探しているところです」



とでも答えるのが正解ではなかったか。


以上を踏まえ「いやし系風来坊です」とでも答えて笑いをとる。
それがベストな答えだったかもしれない...。


終わりなき旅は続く。□