リズムの創造

生きることはリズムを作りそして破壊することの繰り返しである。


と最近考えている。



東京での新生活が始まり1ヶ月が経過した。
振り返ると新生活開始当初はまさに「混沌」であった。
まず部屋に電灯がなかった。
光あれ。と叫びながら近所の電気屋に走った。
光が灯ると一息つく間もなく、腹が減る。


コンビニはどこだ?


スーパーはどこだ?


そして生活雑貨はどこで買ったらいい?


右を見ても左を見ても、生活の基本たるものへのポインタが欠落していて身動きが取れない。それでいてリアルは容赦なく進行する。何もできずに引き摺られていく日々。ペイン、ペイン、ペイン。


しかしやがて、その不自由が一つずつ解決されていくと、その過程が楽しくなってくる。


リズムの創造。


自分の、自分による、自分のための、生活リズムが構築されていく愉しみ。


通勤路にもリズムが生まれた。
毎朝浅草寺の境内から仲見世を通り、雷門を抜け通勤するようになる。
毎朝初詣の緊張感を365等分したような新鮮な精神状態を抱いて職場へ足を運ぶことができるようになった。


人生をこの1ヶ月に集約するとしたら今はまさに青春時代ともいえよう。
が、このリズムはやがて定常状態に入る。
そのとき人はこれを破壊しなくてはならない。
人は安定を求めるものだ。が逆に安定に居座ると脳みそは腐ってしまう。


人は保守に制圧される前に破壊と創造を繰り返すのが健康である。と思う。□