国立新美術館見学レポート

massy2007-02-12

六本木に1月にオープンした、話題の国立新美術館に行ってきた。
目的は、ちょうど開催中の「パリの異邦人展」の見学であったが、それに加え、この新しい奇妙なフォルムの美術館そのものの見学も兼ねていた。
従来から、東京の美術館といえばやっぱり上野であり、美術館と東京藝術大学を取り巻く上野公園界隈の情緒は切っても切れない関係にあると考えている。しかし、今度出来たこの新美術館は、あの六本木に建造された。正直なところもっとも芸術や情緒に対し180度価値観の異なる人種で群がっている場所であると思っている。個人的にはいわば六本木は魔界の入口であると思っている。そんなところに建てられた美術館など...!と若干マイナスの先入観を持っていってはみたのだが...。これがなかなか面白かった(爆)。
ニューヨークにMOMAがあり、パリにポンピドー芸術センターがあるように、東京にはこの新美術館というものがあっていいのではないか、と感じた。いわゆる現代美術の窓口としての美術館は確かに日本にはなく、そういう位置づけならばこれもありかなぁ。と感じた次第。
建築としてのデザインも面白く、そしてとても広い。企画展示ならば同時に4〜5種くらいはゆうに開催できるほどである。そこここカフェがあり、地下のオリジナルグッズ売り場も充実している。美術館そのものを見るだけでも充分楽しめる。(なお、グッズのデザインは佐藤可士和氏とのこと。この人、どんどんわれわれの生活に入り込んで来てますなあ)
で、肝心の「パリの異邦人展」なのですが、これがまたとてもいい展覧会だったのである。残念ながら。学芸員、相当気合入れていたのでしょうか。それとも所蔵先にたまたまいい作品がたくさんあっただけなのでしょうか。展示の趣旨はパリに異国から集まり芸術を目指した人々の作品を年代順に並べているのだが、最後の現代美術は別として(やっぱり現代美術はようわからん)、それまでの過程には本質的にすごく強い作品がたくさん並べられていて、完全に没頭してしまった。
帰りに地下のグッズコーナーで可士和デザインのノートを1冊購入。完全に踊らされてるワタクシ。□

#薀蓄。なお新美術館は日本で5つ目の国立美術館であるとのこと。他の4つは「国立西洋美術館(上野)」「京都国立近代美術館(岡崎)」「東京国立近代美術館(東京)」「国立国際美術館(大阪)」です。とりあえず全部行ったことありました。