夢十夜 「第二夜」

こんな夢を見た。


職場の庶務の女の子と同期の3人で、あるレストランに入った。
薄暗い洋食レストランだった。なぜか奥が和室になっていて3人はそこに胡坐をかいて座った。


このレストランは変わっていて、ただ注文するだけでなく、自分で買ってきた食材を調理することもできた。
自分は、注文をやめてカレーライスを作ろうと提案し、庶務の女の子に食材を買って来てもらった。
カレーライスを作るのは自分の役目だったが、皿の上にルーをのせたところをスケッチしたり、粘土細工のようにライスでオブジェを作ったりしているうちに結局、カレーライスは干からびて食べられない状態になった。女の子の表情が険悪になっているのを見てあわてた自分は、調理はやめて注文しようと提案するが、女の子はもういらない。とすっかりご機嫌ななめである。


その女の子が怒っているのもお構いなしに自分はうっかり眠りこけてしまった。
夢の中でまた夢を見た。その夢の中の夢では、亡くなったおばあちゃんが元気にしていた。
おばあちゃんが生きているということは、これは夢だな。と夢の中で気が付いた。
それでもおばあちゃんに会えたことが本当にうれしくて別れ際に「また来てねまた来てね」と大泣きして懇願していた。
おばあちゃんは何も言わずに去ったが、その寂しそうな目は、おそらくもう来られないと語っていた。


目を覚ますとレストランの夢を飛び越えて現実に戻った。□


●→第一夜