展覧会 「第92回 院展」 (9点/10点)

磁石ならば、NとS。


携帯ならば、DoCoMoau


政治ならば、自民と民主。


日本画ならば、日本美術院と創画会。


...ということで、本日から始まった秋の院展を見学してきた@東京都美術館
9月に入るや否や8月の猛暑はどこへやら。という位とたんに涼しくなり、これから始まる芸術の秋への幕開けにふさわしい日和となった。


個人的にも出品を間近に控えていて、このタイミングで院展など見た暁にゃあ、がっくり落ち込んでこれまでの作品を全部御釈迦にしたくなるのではないか...と警戒していたが、意外にもそれほどのショックは受けなかった。
ただ目が慣れただけか。それとも、彼らの精神に少しでも近づいて昔ほど彼らを遠い存在と感じなくなったか。...後者であることを願いたい。


なにはともあれ、やっぱり院展のクオリティは日本最高峰だと思う。
誰もが伝統を守りながらエネルギーを正しい方向に向けて制作をしているのが感じられる。
相当厳しい審査があるのだろう。が、それくらい厳しくていいと思う。ちょっとした弱さを絵の中に看破されようものなら容赦なくふるい落とされる。それくらいの緊張感がないと、よくわからないやつの絵が場を汚染してしまう。
一流の中の一流だけが展示を許可されるような空間。それくらい気高い方が追いかけ甲斐がある。洋画にもこういう緊張感がほしい。


村岡貴美男さん、宮北千織さんなど、大好きな作家の絵は、いつも今の自分を思い切り突き放してくれて、それが気持ちいい(Mか)。
この人たちが生きている限り、自分も絶対這ってでも食らい付いて描いていていく。という炎が燃えてくる。


日本画についてはこれまでずっと視る立場でいたが、今回から少しずつ創る立場としても見られるようになってきた。来年はまた違う見方をしているのだろう。□


#追伸。
でもやっぱり日本画みるなら京都市美術館が一番宵。(なのでマイナス1点)



●前回見学の展覧会→「男鹿和雄展」