キャパシティ

中島みゆきのコンサートツアーに行く。


会場は有楽町の東京国際フォーラム。1万人くらい収容できる巨大なホールである。
客の年齢層は老若男女という感じ。
これまで行った、どのライブツアーにもあてはまらない、まさに「聴く」という感じのコンサートで、オールスタンディング。という雰囲気は全くない。
開演しても誰一人立ち上がるということもなく、静かに聞き入っている。



しかしながら内容は「圧倒的なコンサート」だったと思う。


中島みゆきは、6割くらいのチカラしか出していないように感じた。
椎名林檎ですら、8割くらいはチカラを出しているという感じなのに。
もっともっと全然「余裕」なのである。


舞台の上は完全に彼女のペースで創られた「遊び場」になっていて、客に対して取り繕う様子もなく、緊張している様子もなく、全く無理もせず、いつものようにふりまいている感じだった。
曲間のとぼけたようなトークも絶好調で、このまま話し続けたら何時間でも話しそうな勢いであった(実際、コンサートは3時間にも及んだ)。
それでいて曲がはじまれば、あの響き渡る声量。なんと凛々しさだろう。CDで聴くよりも生で聴くことにはっきりとしたパワーを感じた。
音楽活動が長いため知らない曲も多かったが、初めて耳にする曲ですらその場で耳になじむほどだった。


ベース一本の伴奏で始まる「ファイト!」の力強さに勇気をもらった。□