訃報

中学時代の恩師が亡くなった。年賀状の返事として家族の方から連絡があった。


自分の中の恩師のイメージは、当時バリバリの剣道部顧問(3〜4段だった)であり、時には女子生徒ですらビンタで指導する。という、いわゆる「屈強な侍」であった。


中学卒業以来、一度も会えていなかったこともあり、当時の記憶は書き換えられることなく、そのまま脳にこびりついていた。
そしてそういった記憶はこれからもずっと書き換えられることはない。と無意識に思い込んでしまっていたのだが、今日になって突然、その確たる記憶が「破壊」された。
その突然の変化を脳が受け容れられずに居る。


人は誰も死ぬのである。
人はそれを遠い未来であると思い込んでいる。でもそれは残念ながらそう遠くはない未来なのである。


今回の件にかかわらず、元気であったと思い込んでいた方が突然亡くなる。ということが周りで多くなってきたように思う。


15歳までを人生の1クール目として、以降20年ごとを1クールと数えると、自分にとっては1クール目から2クール目に移ったに過ぎないが、当時4クール、5クールにいた方にとっては人生が終わるほどの重たい時間なのだ、と知る。
そういう自分もその避けられない滝つぼに向かってゆっくり進んでいるのだ。そんなことを考えた。


ご指導ありがとうございました。ご冥福をお祈りいたします。□