三回則

浅草に住み始めて2年が経過しようとしている。


日本有数の観光地ゆえ、たくさんの料理店があり、これまでずいぶんたくさんの店に足を運んできた。


が、実は何度でも足を運びたくなる店というのはそのうちわずか数軒もないことに気づく。


初めて行く店は、観光地ゆえのわくわく感や、店内の内装等の相乗効果に助けられて、たいてい「いい店を見つけた!」と思い込んでしまうものだ。
が、後日改めて同じ店に言ってみると「おや?こんな味だったか?こんな店だったか?」とまるで狐にでも化かされたような失望感・違和感を感じることが多い。そして二度と足を運ばなくなる。


これは個人的に定義している「三回則」という法則に合致する。


ものごとは3回連続で成功しないことには成功とはいわない!
.....という法則だ。


初回にいい!と感じた店も、2度目でたいていフィルタリングされる。
3回足を運べる店はほとんどない。逆に3回楽しめた店は以降ずっと楽しめるのである。


絵画の公募展の入選も同じ。


野球のヒットも同じ。
(3割という打率が選手への強い信頼性の指標となっている)


異性との付き合いも同じ。


初回は偶然という要素に80%以上依存していると思っている。そんなものはまやかしだと思っている。


が、3回則はあくまでも原則。
作り手としては更に3回どころではなく、100回でも1000回でもヒットを打ち続けなくてはならない。と願う。□


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追伸:
ちなみに浅草で何度も足を運べる数少ない店は、


すし屋通りの蕎麦屋「十和田」だ。


蕎麦のみずみずしさ。てんぷらのシャキシャキ感。
庶民的な店でありながら、これだけ質が高いものを出せる店というのは都内でもかなり少ないと思う。
仕事がうまくいったときの自分への褒美はここの蕎麦をすすることである。