自虐の詩

世界絵画大賞展の授賞式に参加。


すっかり記憶から消えてしまっていたこのシビれる様なヨロコビの感覚が蘇る。


やはり俺は、この瞬間この場所に立つために生きている。


閉鎖的で過酷で社会と距離を置いたような孤独の日々。
気持ちはすっかり内向きになり、外の光のまぶしさに恐れを覚える。
そこから避けるようにどんどんと内面深く潜っていく。


自らの深淵なる内面の底にかりそめの住まいをつくり安住を決めかけたところに、蜘蛛の糸がたらされる。


もはや握力もない手でその糸にしがみついた先が、この授賞式会場だった。



ここまでくることの過酷さ。まわりくどさ。それゆえこれだけの感動がわきあがる。
体を壊すくらいのストイックな日々と、それを瞬時に全快に癒すようなインセンティブ。


日々のわずかな努力ごっこで手に入るようなモルヒネ的、猫だまし的な娯楽・快楽とはわけが違う。


苦しめば苦しむほど酒はうまいのである。


どこまで苦しめるか。どこまで自らを抑え虐げられるか?


限界の限界まで挑戦したいと願う。□