バイオハザード5について

結局、プレイステーション3を買ってしまった。


バイオハザード5への期待があまりにも大きすぎたため、発売直前にお試しプレイをした人々からの酷評を聞いても、その期待を鎮火することができなかった。


これまで無用の長物と考えていたPS3がついに我が家にやってきた。


Wiiのコンセプト「家の中で敵にならない」に対し、明らかに「敵」となりうるPS3の巨大で重い筐体。
まさしくレッドオーシャン戦略の体言である。


で、肝心のバイオ5であるが。


あれだけネガティブな酷評ばかり聞いていたためか「そんなに悪いか?」という印象。


確かにじりじりと迫るゾンビの恐怖から「逃げる」という当初のシリーズコンセプトからは徐々に希薄になり、前作以降「応戦する」に変わってきている感じはする。
が、それでも先が気になって止まらなくなるバイオ臭さは健在だ。
PS3ならではの高度な表現力でより映像のリアリティが高くなっている。


オープニングでいきなり多数の黒人に囲まれ、救いのヘリが来るまで逃げまくってしまったのだが、2周目で奴らにロケットランチャーをぶち込む日を夢見て日々少しずつ進めている。


流石期待の作品であるだけに概ね合格点ではあるのだが、それでも全ての悪い噂が帳消しになったわけではない。
やっぱり嫌いなところはいくつかあった。
以下にそれをあげてみたい。


(1)同行する女が邪魔である(美人だけど)
なんとかならんか、こいつの暴走!


勝手に奥まで進んで敵に気づかれやがるし。
残り弾数も気にせずバンバン弾撃って俺の獲物を奪っちまうし。
更に、俺が取ろうと思っていたアイテムを勝手に取っちまうし。


せめて、前作の大統領の娘のように「WAIT!」として行動抑制できたらよかったのだが、そんなものもない。
「俺が許可するまで敵を倒すな!アイテムも拾うな!歩くな!」と強く叫びたい。


シリーズを重ねることで開発側として新しい挑戦をしなくてはならないのはわかるのだが。
せめて新しいシステムがユーザーに受け入れられなかったときに、元のシステムに戻せるようなのりしろは残しておいてほしかった。


(2)ザッピングシステムの消滅
更に、この女が常に同行するということは、バイオならではの「ザッピングシステム」がなくなってしまったということも意味する。
二周目は女性キャラの視点で楽しむ。といったやりこみが全くなくなってしまえば、クリア後の楽しみも半減だ。
こんな貴重な強みを何故捨てた?と開発者に聞きたい。
それほどまで、これから出てくる秘密の方がすごいというのか?


(3)トランクがない!
あの小さなトランクの中に、どうやってロケットランチャーを詰め込むか...?などと考えながらアイテムを取捨選択するパズル的な要素が大好きだったのに。
1マス分空いているところに卵を入れるとか。


これもバイオならではの貴重なシステムだったと思うのだが。何故捨てた?(こればっか)


(4)商人がいない!
物を売買するのに人が出てこないシステムってさみしくないか?


4に出てきた「うぇるかむ」というあのおっさんが好きだったんだけど。


(5)全体マップが見られない
画面右上にずっと表示されるのは便利ではあるけど。
前のように拡大縮小して好きなように全体が見られる地図が好きだった。


(6)文字が小さい
もうゲーマーはアナログブラウン管でゲームするべからずってことか?
世の中の人々全てがHDTVをもっているわけではないのだ。
せめて、文字サイズ変えられたりできたらよかったのに。



....と、ここまで書いて、相当ストレスはあるな。と感じる。
総じて、システム的なところであまりに貴重なものを切り捨ててしまっている感じがする。



が、冒頭で書いたとおり、やっぱりバイオはバイオなんで。


それに変わる更なる驚きが出てくれることを祈りつつ、最後まで楽しんでみたい。□