満開の万博記念公園にて

大坂の桜は、本日ようやく満開(目前?)。


開花はだいぶ早かったが、案の定寒さがぶり返すなどして、結局この時期になるまで満開にはならない。そんなもんである。


天気もよい中、万博記念公園に足を運ぶ。


桜祭り開幕ということで大変なにぎわいであったのだが。


実は自分の目的は、同時開催している「大陶器市」だった。


酒をよりうまく飲むためのすばらしい「ぐい呑み」が欲しかったのである。


この嗜好は最近になって芽生えてきた自分の大きな変化である。
(ちょっと「へうげもの」の影響もあるかもしれない)


これまでならば、酒自体がうまければ、入れ物などどうでもよい、くらいに思っていたのだが。


せっかく呑むのならば、酒をよりおいしく演出する名器で飲んでみたい。


じょじょにそんなふうに思うようになった。


満開の桜の下でおにぎりを食べたり、フリスビーをする家族、カップルを尻目に。


俺は、自分の新しいパートナー(器)を探しに陶器市へ走る。


とはいえ、こちらも桜祭りに負けないくらいの盛況である。
50メートルくらいの通路の両脇に陶器店の店舗が連なり、かなりの人間がひやかすなり、買うなりして殺到していた。


商業的に大量生産された器に興味はない。店舗はたくさんあっても、自分の目にかなう器となると一気に絞り込まれる。さくさくと見ていく中で、気になったものは、「唐津焼」「備前焼」「中垣連次作」の3つだった。


お祭りだ、全部買ったれ!ということでもよかったのだが。


これがなかなか高い代物である。


店頭で何度も握り、感じ、考え、自分がこれで酒を飲む姿をシミュレーションした。店員は「いつまでいるんだ、こいつ」くらいに思っていただろう。
だが、ここでいいかげんな選び方をしたら、お互いに損である。妥協はしない。


30分、もしくは1時間くらい悩んだだろうか。


結局、8000円の備前焼を6000円に、2000円の中垣連次作を1800円におまけしてもらって入手した。


今、その名器で酒を飲みながら、ブログを書いている。


最高だ。これから酒はもっともっとうまくなる....。


結局、桜はほとんど見ず、そしてEXPO73パビリオンにもOut Of 眼中で、万博記念公園をあとにしたワタクシであった。□