迫ル

個展の開催が近づいてきた。


7月17日開幕。宵山の翌日、というと覚えやすい。


とはいえ、作品はまだまだ製作中である。


おそらく直前の直前までもがき続けるのだろう。


これまで描きためたものを出せば、なんとか空間が埋まるものと自惚れていたが、いざ額をつける、となると、「これしきの絵に高い額をつけてまで、人に見せる価値があるか」と自問がはじまり、多くのものが「没」となった。
自惚れは瞬時に消滅し、戦いはそこから始まった。


描いては没となり、そしてまた没となる。


5枚描けばいい。と決めた目標も、実際「人の目に見せられるもの」というフィルターをつけると、10枚、20枚描いても5枚に到達しない。


そういう皮算用がまったく通じない現実をこの期に及んでようやく思い知っている。


そんなこんなで気付けばもう1ヶ月を切ってしまった。ラストスパートに突入している。


とにかく、後悔だけは絶対にしないように開幕にすべりこませたい。□