大人って残酷物語

キリンビールキャンペーンのフローズン生マシーンが欲しい。


以来、連日一番絞りを飲む日々が続いている。


自分にしてはかなりのハイペースである。


というのも、8月13日まで96本というノルマをこなさなくてはならないからである。


1日1本飲んだとしても達成ができない状況である。


すぐに一人で達成するにはなかなか難しいハードルであると見切りをつけ、実家の父へ助っ人を要請。


「24本ほど飲んでくれないか」


「了解した」


自分へのノルマを若干軽減させることで「よしあと72本!」と気を取り直して目標に向かってまっしぐら!と思っていた矢先。


送られてきた父からの封筒を開けてみて驚愕。


びっしりと96枚のシールが張られた専用の応募シートが同封されている。


「安心しろ!! こっちでなんとかした」とのたまう父。


確かに欲しかった。が、何か違うと思ってしまった。


小さいころにこつこつと100円玉を貯金箱にためて買ったラジコン。


そんな感じの「達成感」と共に、俺はフローズン生マシーンを手に入れたかったのである。


今となってはビックリマンチョコだってゆうゆうの箱買いだ。


もはや手を合わせてヘッドシールが出ることを願いながら、パッケージをあけるあのドキドキ感は取り戻せないのか....。


大人って残酷だ。□