桜の影。

満開の桜は美しい。

 

日本人であれば誰でも桜が大好き。

そうに違いない。と思い込んでいたのだが、

誰もが桜大好き。というわけでもないようだ。


かつて住んでいた家の前にあった桜の並木道。

満開の時期になると、花びらの掃除当番に難儀し、

桜に群らがる毛虫バスターズとしての活躍を強要され、

挙句の果てには桜の根が下水管を破壊して修繕に奔走した。

以来、満開の桜をみるたびにこれらの過去が脳裏をかすめ、

苦い思いになるという上司。


光だけの世界は無い。影だけの世界は無い。

光と影は互いがあってはじめて共存できる。

光と影は矛盾なく寄り添うもの。

 

全ての事物に光があり影がある。

中立の眼で光と影を見つめて行きたい。□