とてもお世話になった上司が今月一杯で引退する。
せめてものお礼に。ということでささやかながら、
日本酒をお贈りすることになった。
「ボトルに似顔絵でも描いちゃいなよ」
同僚の提案で似顔絵を描くことになった。
だが、似顔絵はあまり描いたことはない。
似顔絵を描くって普段描く絵画とは全く異なるスキルがいる(一般の人は、絵を描く人間は誰でも似顔絵も描けると思っているようだが....)。
さてどうしたものか...........。と始めてみたのだが。
それほど大変なことでもなかった。今となっては。
目的が明確だ。
目の前にある「顔」という目的に、ただ絵を「引き寄せる」だけなのだった。
今となってはいかに楽な作業か。
エリナ・ペンドルトンを片づけるくらいの楽な作業だ。
頭の中にあるよくわからない目的を引き寄せて絵画化するという難題に比べると、本当に楽な作業なのだった。
目的、目標が具体的に見える仕事は本当に楽です。
つまり「楽しい」。
でも逆に言えば楽しいって、誰でもできることなんですよね。
なんだかよくわからない、面倒くさい仕事をしないと、誰にでもできない仕事=価値にはならないんですね。
..........楽をしていたいのだけれど。
世界って本当に甘くないのですね...........。□