新年あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
2015年の僕のものづくりは気持ちを入れ替えて、もう一度、母国・日本を見直して進めていきたいと考えています。
これまで西洋の優れたものをたくさん見てまいりましたが、いったんそこはお休みして、あらためて日本の美しさを見直したいと思っています。
年末に訪れた妙心寺で見た狩野探幽の雲竜図を見て。また、正月に訪れた岩松院で葛飾北斎の八方睨み鳳凰天井図をみて。
「日本にもミケランジェロは居るのだ」と感じました。
また、ジブリ美術館で宮崎駿氏が手掛けた立体ゾートロープを見て、
「日本にもレオナルド・ダ・ヴィンチは居るのだ」と感じました。
ぼくらは未だ西洋のものに潜在的なコンプレックスを持っているようだけれど、
そんなコンプレックスには、そろそろさようならをした方がいいのかもしれない。
パリやニューヨーク、フィレンツェにいかないと学べないとか、本当なのかな?
そんなことを言う前にもういちど日本で、日本を学んでもいいのではないかな?
そして新しいメイドインジャパンを発信していかなくてはならないのではないかな?と思うのです。
これまでイニシャチブをとってきた彼らに今度は僕らがイニシャチブをとり、コンプレックスを抱かせていくようでなくてはいけないと思うのです。
ただ、そのためにも、母国・日本に対するリテラシーが圧倒的に足りていないな。と感じています。
今年もいろいろ展覧会があります。
でも、オルセー?ルーブル?フェルメール?なんてのはちょっと置いといて、狩野派、琳派、国宝。と丁寧に向かい合って、対話したい。というか、すべきときが来ていると思います。
ぼくらはどこから来たのか。ぼくらは何者か。ぼくらはどこへ行くのか。
そこを日本の美術。日本のものづくりを通して追求していきたいと思います。
まずは4月の個展で。そのアプローチの片鱗でも発表出来たらよいかと思っております。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。□