ひとつ抱きしめて

優れた作品と、それに捧げた手間と時間は、概ね比例している。

より多くの時間と手間をかけたものほど良い作品になっていく。

僕らを喜ばせているほとんどのプロダクトたちは、きっと

とんでもない手間と情熱と愛情と苦悩から生み出されている。

逆に手間や時間をかけずに作られたものは価値にはならない。

誰にでも出来てしまうものは、価値にはなってはいけないのだろう。

どこまで想いをもてるかでものづくりのゴールは決まってしまう。

歳を重ね多くのものごとを見て経験していく人々に対し、

その経験を上回る喜びや驚きを提供するためには、

それだけの手間と時間がかかってしまうのは当たりまえである。

おのづと、ひとつを作ることに数か月、数年....が必要となってくる。

そうして僕たちは次第にひとつの事しか取り組めなくなっていくのです。

 

「プロフェッショナルとは、多くを切り捨てた人」

 

ひとつのことに向かっていける喜びを抱きしめて。

おおくのことを失っていく悲しみをしりぞけて。

 

今日も僕は描いていきます。□