恒例の、秋の二紀展のための制作が、
今年もなんとか収束に向かっている。
毎年のことだけど、春の個展が終わった後は
必ず燃え尽きたようになる。
もう何も出てこないと思うのだが、すぐに
次の締切が迫る。乾いたぞうきんのような
自分を更にストイックに絞めあげて1滴の
水滴を絞り出すように描く。
その後、今度こそ本当に燃え尽きた!
と叫んで、廃人のような毎日を送ったりする。
もう二度と描くことなんかできないのでは......。
と不安になるくらい絵と向き合えない時間が
過ぎていく。
しかし。それでもまた秋の出品の締切が迫ると
あれほどまでに腐っていた自分が蘇生するのだ。
そしてなんとか描き上げるのである。
このパワーはどこから湧いてくるのだろうか。
作品はなかなか良くはならない。
すごい。とか偉い。は良い作品を作る人をいう。
僕は決してすごい者にも偉い者にもなれないが、
ただ、よくもまぁ、これほどまでしつこく長く、
続けているものだ。とは思う。
僕の取柄は最早、このしつこさだけなのかもしれない。
どこまでいけるかわからないけれど、これからも
しつこく、しつこく、進んで行きたいと思っています。□