僕のアトリエ

 

アトリエが欲しい。

 

僕だけのアトリエ。僕だけの制作空間。

今もあるといえば、ある。
1LDKの寝室をつぶした6畳程度の空間だが。
狭い。のである。要するに。

来年の春にまた個展を企画している。
秋の出品も終わり少しずつコンセプト設計を
始めている。今度の個展では、
自分史上最大の作品に挑みたいと考えている。
どこまでの大作をやれるか。
それを試してみたい。
見てくれた人がどんな印象をもつのかを
確かめてみたい。

.......だがこのアトリエではだめだ。
せめてS100号を2枚横に並べられるだけの
広さが無くては。S100号は横162cmだから
横幅3メートル以上をもつアトリエが欲しい。

ファインアートはつらい。
ただただ自己表現への投資が求められるだけで
経済性を生み出すことが皆無に等しい。
芸術家は、女の子に嫌われるわけである。
芸術性を持ちながら経済性を完備する
漫画や音楽をまぶしく眺める。
それでも泥臭いファインアートから離れられない。
立ち向かわねばならない。

無いものを嘆いていても仕方がない。

今はこのアトリエで頑張ろう。

そしていつか必ず、夢のアトリエを!僕のアトリエを!

手に入れるのだ。□