構成

 

何かに取り組むとき。

 

どのようにしたら「やらされている」のではなくて

「やっている」という状態にできるか。を考えている。

例えば、作りたくない資料を作れといわれたとき、

どのような資料だったら自分は「作りたい」と思って取り組めるのか。

 

やりたくないことを、自分のやりたいことに、引き寄せるということ。

 

僕らが楽しく仕事に取り組んでいくために、

「引き寄せる」というスキルはとても重要である。


この秋のスケッチ旅行で、かくし芸を披露する予定である。

まず僕が、かくし芸をやりたい。と思うモチベーション、

それは「作品を作りたい」ということ。ただそれだけです。

作品とは、写真や絵画や音楽だけではありません。

「かくし芸をする自分自身」も作品のつもりでいます。

その前提で、どういう作品にしたいか。

どういう作品にしたら最後まで楽しくやり切れるか。を考えます。

このプロセスは、例えばレストランで食べたいものに迷ったとき、

頭の中で食べたいものを順に食べている姿を想像して、

より美味しいと感じられたものを注文する、という行為に似ています。

想像した中で、一番楽しかったもの、美味しかったものを選ぶ。

 

かくし芸であれば、本番のステージで、どのように入場したら楽しいか。

何を演じたら楽しめるか。ネタの候補を全て頭の中で演じてみる。

その中でもっとも自分にしっくりくるものを選ぶのです。

しっくりくるものがないときは、しっくりくるまで頭の中でネタを

こねくり回したり、形を変形させたりして、楽しいと感じられるまで

延々と「加工」を続けます。

これが「構成」という作業です。ここにとにかく一番時間をかける。

構成はものづくりの一番の峠です。

ここができてさえいたらあとはただの「作業」です。

 

あらゆる全ての仕事を、こんなふうに「楽しい」「やりたい」という所に

持っていくことはできないのかもしれないけれど。

でも、できるようになったら素敵ですよね。

 

これからもずっとそういうふうにものづくりに取り組みたい、

取り組めたらいいなと思っています。□