レ・ミゼラブル

 

まんなかの仕事がしたい。

 

そんなことを常々口にしている自分であったが、

一向にまんなかに行けていない。

それどころか、向かってすらいない。

その事実に気が付いたとき、

宇宙に放り出されたような強烈な孤独を感じる。

自分は一体何をやっていたのだ。

頭の中でイメージしている自分の姿と現実の自分

とのギャップを許すことができない。

 

「もっとじっくり考えてアイデアをだしたい」

「きちんと練習してしっかりと成果を出したい」

「もっといい作品をつくりたい」

「展覧会をもっと充実させたい」

偉そうなことばかりを口にしているくせに何一つ

達成できてはいない。

 

繰り返している。

今日できなかった。明日こそは必ずする。

そして明日が今日になったとき、また明日こそは。

と先送りする。ずうっと繰り返している。馬鹿みたい。

 

やさしさが痛い。

周りの眼球が僕の核心に決して触れないように、虚ろに

動いているのがわかる。言葉を選んでいるのがわかる。

そしてそれによりかかって自分から逃げる自分がいる。

 

「のんべんだらりとやっていてはいけない」

あのとき沁みた雲丹亀先生のことばをもう一度反芻する。

 

人生は短い。ビートルズがうたったことは本当である。

やっぱり今なのです。どこかの先生が言っていたように。

 

もう、本当にあとがありません。昨年も同じことを言っていた。

でも、もう本当にない。そういう気持ちで進んでいかないと。

 

もう一度いちから出直します。もうこんなみじめはこりごりです。□