一生三枚目。

「デッドラインは4月1日だ」

「全然間に合いそうもない....」

「今年こそもう駄目かもしれん」

「本当に絶望的だ.......」

「ひー、く、苦しいぃぃ」

「もう、やめてしまおう.....」

もし桜が言葉を話せたならば、

今ぐらいの時期に多分こんなことを

口走りまくっているかと思うのです。

生き物であれば、たとえ言語を

もたない生き物であっても、

きっと〆切やストレスがあって、

日日「おしまいだ!」と叫んでいる

はずだと思うのです。

桜が美しいのはあれだけの素晴らしい仕事を、

毎年きっちり黙ってやりとげることである。

逆に僕が桜に負けるのは「黙っていられない」

からである。

わかっているけど黙っていられないのです。

僕は一生、三枚目です。□