ナラクーダ

個展が無事終わった。
が、刹那すぐ奈落へ。
日日続いたあの忙殺。残された小さな時間をかき集め、
なんとか作品をつむぎあげていく冷や汗が溢れる毎日。
1秒1秒が緊張感で満たされたスリルと狂気の毎日。
だがあの充実も個展が終わった刹那、もう奈落である。
1日中、ゼルダの伝説で遊んでしまった....。
奈落である。
いったいこの体のどこにあれだけの狂気が潜んで
いたのか?と疑ってしまうほどに、奈落である。
人間とは、というより増田力也はこれほどまでに
〆切というものに依存して生きている人間なのであった。
それをいつもこの時期に思い出す。
そしてこの奈落への滑落を今留めておかないと、
もう這い上がることすらできないところまで落ちて
行ってしまう。それも身をもって知り尽くしている。
ゼルダはほどほどに。
そしてまた次の作品へと進んでいこう。
これが10年もかかってしまった自分への学びである。□