ウソエイトオーオー

「すっごく面白かった!」

そう友人が力説する映画を観に行くと、
「それほどでもなかった」と感じることが多い。
逆に「ちっとも面白くなかった」と言われる作品を観たときは
「すごく面白かったじゃないか」となったりする。

先日観たスターウォーズシリーズの新作「ローグワン」。
事前に「あれはナシでしょう」と知人から酷評をされていたのだが、
実際に観てみると、
スターウォーズ作品にも引けをとらない傑作だ!と感激したのでした。

こういった現象は映画に限らず、また事象にも限らず起るようです。

おそらく人には、
他人が伝えたポジティブな情報には、過度な期待をして裏切られる。
他人が伝えたネガティブな情報には、過度な警戒をして裏切られる。
という法則があるのではないか。

今、NintendoSWITCHで最新作のゼルダの伝説をやっています。

「砂漠にでてくる雷のボスがとてつもなく強い。ラスボスより強い」

といったことを3人の別の知人から何度も強く言われていたので、
さぞ強いボスなのだろう、と凄く警戒して臨んだのであるが。
結果「それほど強くもなかった」というのが自分の印象なのでした。
確かに動きも早く、変幻自在な攻撃をかけてくる強敵ではあったけれど、
これまで闘った他のボスと大差ないように思ったし、
4~5回の挑戦で撃破できたのだから実際そうだったのだと思う。
ここにも上記の法則が当てはまってしまうのでした。

「ものすごく強い」という過度な警戒を3名から植え付けられた自分は、
これまでのゲーム人生で最強だったボスを超える更なる強敵を想像していました。
果たしてそんなボスなどいるのか。
そんなの1か月かけても倒せないのではないか。
だけど、ふたを開いてみれば「それほどでもなかった」という結論になりました。

ちなみに、これまでの最強の敵は、PS3デモンズソウル」のラスボスです。
このボスはどうしようもなく強かった。
1週間位、装備を変え、持ち物を変え臨んだが全く倒せる気配がしない。
最後の最後には、ネットで見つけた、
どうしようもない卑怯な卑怯な裏ワザ(ボスが攻撃してこなくなる)を使い、
30分ほどかけ体力を削って倒したのであった。当然達成感はゼロである。
が、今なおもう一度トライしようとは思えないほどの絶望的な強さでした。
これからの人生でも、あれほど強く悪質なボスは出てこないだろうと確信している。
(と書くと今度は「それほどでもない」という人が出てきそうだけど)

第三者に感想を伝えるときは「何も言わない」のが吉なのかもしれない。
お互いが同じ情報をもったときに、初めて意見を交換するぐらいが良いのではないか。
あるいはどうしても言いたい!と思ったときには
あえて真逆のことを伝えてあげたら良いのではないか。
例えば、ゼルダの伝説ならば
「ちっとも面白くない!」と伝えてあげるといいかもしれない。□