プロレス観戦

意外といわれますが、プロレスを観ます。

かつて、兄が大ファンでいろいろ横から観ているうちに
影響を受けたのでしょうが、最近はすっかりご無沙汰でした。

先日、酒の席で職場の同僚とふとプロレスの話で盛り上がって、
今度、大仁田厚が7回目の引退カウントダウンマッチをするから
観に行こうということになった。
7回目の引退。というところから笑えてしまうのだが、
もうここからエンターテインメントが始まっているのです。
しかも今回の相手は長与千草。女子プロレスラーです。
もう行くところまで行ってしまっている。

大仁田厚といえば、もう60歳です(!)。
それが今なおリングに上がって、引退?嘘。引退?嘘。を
繰り返しているわけです。よくもまあ続けられるものだと。
そもそも動けるのか。というところなんだけど、動かなくていいのです。
彼が作り出したシステム=「電流爆破デスマッチ」シリーズでは、
ロープやバットにまきつけられた有刺鉄線に高圧電流が流されており
接触するだけで大爆発が起こり、試合が終わってしまうのです。
このシステムがある限り、体力より痛さに耐える根性があれば80歳でも
リングに上がれるのではないだろうか。

まずこの「システム」を生み出したことに彼の大きな功績があると思う。
僕も「システム」を生み出すために日日苦悶しているともいえるから。

「プロレスなんてショーだ」
という人もいるけど、ショ―でいいのです。
彼らはいかに「痛さを楽しく見せるか」のプロフェッショナルなのです。
自分自身をモチーフとして演出して、魅せて、視聴者を興奮させる。
彼らも「絵描き」なのです。そんなことを今更、気づく。
どの世界にも天才がいて、ヒエラルキーがあるということを再確認しました。

いろいろなフィールドがあるけど、「仕事」のエッセンスはどこに行っても
全く変わらないのです。

僕はそれを確認するためにプロレス観戦をしているのでしょう。□