勝ちも負けも無い。

「勝ちたい!」

「負けたくない!」

そういう言葉を受けるとき、

僕はいつも

「勝つ」って何?

「負け」って何?

と問いかけ返したくなる。

例えば、

100メートル走を10秒00で走った人に対し、

9秒99で走ったといえば、それは後者が勝ちなのかもしれない。

でも僕たちが生きる世界のすべては数値化できるものではない。

むしろ数値で表現できるもののほうが少ないのではないか。

薔薇が咲いた。

サクラが咲いた。

ヒマワリが咲いた。

コスモスが咲いた。

この場において「どれが一番綺麗か」と問いかけることに、

一番を決めることに果たしてどんな意味があるのだろう?

一番なんてものは存在しえない。

結局「全て綺麗」が正解なのです。

僕らの多くは勝ちとか負けとか決められない世界で生きている。

せめて出来ることと言えば、

個々の花になって、昨日の自分より今日の自分は綺麗に咲こう。

それくらいしかできないし、それくらいがいいのではないでしょうか。□