貰う姿勢

ものづくりにかかわっているためか、
とにかく分析をしてしまう癖がある。
一体どのようにしたらこのような作品が
できてしまうのだろうか。
構成は?技法は?作者のねらいは?云々。
どうして自分は感動したのか?云々。
手にメモを持ちなにかを吸収しようと、
前かがみになる。

歳を重ねると、これまで世界から貰って
きたものを還元しなくてはいけない。と
いう気持ちが強くなってきた。
だからこそ、貰う以上に返済していかな
くてはならないという強迫観念が芽生え
ているのだと思う。だがそれでもやはり
今なお貰ってばかりなのである。

ただ、たのしめばいいのではないか。
ふとそんなことを思った。
制作姿勢の貪欲な見方も大切だとは思う。
だが「ただ楽しむ」そういう見方もして
いいのだと思う。
あいかわらず貰ってばかりだが、素直に
貰う姿勢を持ち続けてもよいと思うのです。□