だから幹事はやめられない。

京都水族館貸切での忘年会が終わる。

巨大水槽を正面から上から眺めながらの
酒は格別であった。
........といいたいところだがいいこと
ばかりではない。
正直なところ、幹事である我々は企画が
無事に終了するか、はらはらと見守って
いて、あまりゆっくり酒を飲むことは
できない。
とくに今年については当日の無断欠席や
出欠すら回答せずに、当日になって、
しれっと会場に現れる輩も多発した。
幹事泣かせとはまさにこういうことだ。
正直どういう了見で生きているのか、
理解に苦しむこともある。
飲み会に不慣れな学生ならまだしも、
無断で欠席されることや不意に参加を
表明することが、どれだけ相手に迷惑を
かけるか、ということはこれまでの人生
で多かれ少なかれ、思い知っているはず
と思うのだが....。
自分が誰かにかけた迷惑を、いつか自分も
逆にかけられたりする中で、相手にかける
迷惑の重大さを知り、謙虚さと共に人間は
磨かれていくと思うのだが。

あまりそれは表に出さずにぐっとこらえて
いたのだが、舞台裏の席で、他の幹事が
「ざけやがって!!くそがっ!」と叫んで
いるのを聞いて、逆に笑ってしまい僕の
怒りはどこかへ消し飛んでしまった。

他人の怒りは自分の怒りを中和するのですね。

というか、その幹事は僕が怒っているのを
ねぎらうためにわざと自分が怒って見せた
のかもしれないのです。
幹事というものはそういうところまで学ぶ
ことができるのです。
いろいろ大変だったが、頑張ってよかった。
だから幹事はやめられない。□