怒りのフィールド

ひさしぶりに怒りました。

業務で必要な機材を2/1に発注した。最初に納期5日と聞いていたんだけど1週間たっても、2週間たっても、とんと納品されない。
どうなってるんだ。と業者へ電話してみたら「すみません!確認します」と返事があった。
それで、また1週間ほど納品を待っていたのだが、いっこうに納品されない。状況の連絡もない。
再び業者へ電話。「すぐ確認します!」また同じような返事。
でも、この返事にも待てど待てど連絡はない。もちろん、機材も納品されない。
さすがにいらいらしてきた。
再度電話でプッシュすると「今週金曜日には納品できます。すみません」。それで4週間ほどが経っていた。
そして金曜日になってもやはり機材は納品されなかったのだった。

ちゅどーん!」(怒りが爆発した音)

仏の顔も三度まで。です。
別のルートで手配すると業者に告げ、発注を取り下げた。
もう二度とこの業者には発注しない、と決めた。

Amazonやら発注して当日にも納品されるのが当たり前になる昨今で、納品に1ヵ月なんて論外でしょう。しかも途中の対応も悪い。ずっと連絡もないのだから。
なんとか遅延は吸収できそうだが、場合によっては業務的に致命的な事故になりかねない事件だったと思います。

しばらくむかむかしていたのだけど、でも職場をぱっと離れたら、そのむかむかもすっと消えてしまった。

この怒りは、あくまでも「業務のフィールド」での怒りだったのだ。

もし制作のため、キャンバスを画材店に手配をしていて、画材店が1ヵ月たっても納品されなかったとしたら。もちろん大爆発を起こすのだろうけど、それは「絵画制作の仕事のフィールド」の怒りなのです。


かつて「業務も自分のこととして思って、取り組め」と先輩にさんざん言われてきたけれど、やっぱり業務と仕事は違うと思います。
それぞれにそれぞれのフィールドがあって、その箱庭の中で限定したドラマが展開されてる。
業務で発生した対立ってのはやっぱりお互いにとって、業務という世界の中でだけ有効な諍いなのだろうなぁ。
今回ポカをした業者も、せめて居酒屋で「口のうるせえ客だったなぁくそったれ」と僕の悪口を肴に酒を流し込んで、自宅に帰ればけろっとそんなことすら忘れてしまったりするのだろうなぁ。

大切なもの、大切な度合もフィールドごとに同じにはできないのです。そういうことを感じました。

業務と仕事。いろいろなフィールドがあるけど、やっぱり怒るのは疲れるね。
怒ることなく平和に生きていたいとも感じました。□