大きな街を歩くときには、ルーティンコースがある。
時間がたくさんあったころは、何の目的もなく街にでて、何の目的もなく街を歩いたけれど、だんだんと時間が無くなってくると、確たる目的をもって街に出るようになり、目的を済ませたらすぐに帰るという歩き方をするようになってきた。
自然とルーティンコースができた。
画材屋を眺め、紀伊国屋とBook1stとBookStandをはしごして、ヨドバシカメラのガチャポンコーナーで遊んで帰る。そんなものだ。(すっかり子供)
そんなお決まりのルーティンコースも、ときおり大きく変貌を遂げたり、コースが追加されたりする。
以前、とある調べ物があってとびこんだネットカフェ。
ネットカフェというサービスが世の中に登場して久しいが、一度も使ったことがなかったせいか、その間の進歩は本当にめざましくて、あまりのサービスの潤沢なようすにすっかりおどろいてしまった。(また驚いてる)
飲み物は飲み放題。アイスクリームも食べ放題。マンガや雑誌は山ほど置いてあるし、当然ネットも使い放題である。新しい都市の図書館といってもいい。
全てのサービスを満喫する時間はなかったけれど、次回から街を歩くときのコースに加えることに決定した。
同じく、TSUTAYA書店。
書店といっても紀伊国屋やBook1stとは完全に異なるコンセプトを持っている。
回廊のようにデザインされた空間に、ジャンル分けされ、本だけでなく文具店やカフェも併設されている。置かれている本も一般的なものに加え、各ジャンルに特化した珍しい本があふれている。
本屋好きな僕はすっかり脳震盪を起こしたようになって、延々と回廊を回り続けてしまったのであった。(また驚いてる)
時間が許せば一日中、その回廊から出ることはできなかったのではないか。アリジゴクのような本屋である。こちらもルーティンコースに加えていきたい。
ルーティンコースは効率的だが、人生がマンネリ化してしまう。
ときにはルーティンコースを変えていくことも大切なことなのかもしれない。街に出るのが楽しくなる。