ギリギリスタイル

FM COCOLOの「COME ON! ROCKIN' ROAD」で、近藤真彦ことマッチが、
「ぎりぎりにならないとできない男=マッチ」と自らを語っていた。

コンサートのステージ前にスタイリストが用意した衣装を試着せず、ぎりぎりになって着用してみたら体にフィットしていなくて、直前にサイズ変更をお願いしたり。
出張先を発つ直前の最後の最後の5分でソーキそばを食べ、飛行機の離陸をとめたり。と、いろいろやらかしているようです。
それでもまぁ、コンサートは無事に乗り切って、飛行機にも何とか搭乗できているとのことで、いっそうぎりぎりのスタイルから抜け出せずにいるらしいのです。


.............これって。.......僕じゃないか。


僕もぎりぎりスタイルから抜け出せません。
追い詰められるまでは、どうしてものほほんと生きてしまう。
制作だって、毎日こつこつとできているわけではなくて、結局、出品直前や、個展開催直前になって、まるで嘘のように火がついて、転げまわりながら乗り越えたりしているのです。
そんなときは、もう絶対にこりごりだ。次回こそは必ず、もっと計画的に、こつこつと余裕をもってやる!と泣きべそをかきながら誓うのだけれど、終わってみたらもうすっかり忘れてしまっている。
むしろ「なんだ、やればできるじゃないか」と自惚れて、それがどんどんとエスカレートしている。

周りの人たちに壮絶に見えるのは、直前のもがき方が尋常でないだけで、たぶん、僕のやっていることなんて、ちゃんと計画的に実行できていたら、全然たいしたことではないはずです。

ではどうしてこのぎりぎりを直せないのか。
この春の個展のころのブログでも、たしか同じようなことを書いていたかと思います。
落ち着いたら今度こそは計画的に制作をしようとか。
でもやっぱり6月の出品を終えた後には、ふぬけてしまう。
結局、この2か月間は本当に腑抜けていました。
暑さに負けたせいもあるかもしれないけれど、まあろくなアウトプットを出せずにいました。やっぱり僕は締切が無いと仕事ができない人間なのです。

ぎりぎりはまあ仕方がないとして、良くないのは、2か月間、中途半端に苦しんでいたことです。
もっとメリハリをつけてもよかったのではないかと思います。
やるときはやる。やらないときは徹底的にやらない。くらいがいい。
中途半端に頭に残っているくせに、全然仕事が進んでいないから、それがまた自分を苦しめて、ため息ばかりついているわけです。このエネルギーは相当無駄だったと思います。

マッチですら、ぎりぎりなんですよ。
ぎりぎりスタイルをやめることは断念して、余計な苦しみ方をしない、追い詰められるまでは一切考えない。というスタイルに割り切った方がいいのかもしれない....なんて最近は考えています。(それでいいのか!?)□