「これはぼくにとって一世一代のチャンスなんだ。
こんな平凡なぼくに、こんなチャンスが巡ることなんて
二度と無いんだ。
人生かけても惜しくない。
すみちゃんは愛しいし、かのちゃんはかわいすぎる。
それで自分がいっぱいになる。それで自分は終わる。
僕はこの映画を成功させたい。これ一本で終わりたくない。
映画監督なんて何万人の人が憧れて一人しかないれないような
特別なものになるには
ふつうのしあわせの場所にいたらだめだと思う。
僕はだめだと思う。
余程、力のある人は両方を人生において持てるだろうと思う。
僕は、無理だ。」
(「半分、青い」第18週 帰りたい 森山涼次)