夢十夜 Season3 第三夜

こんな夢をみた。


オフィス改革で実家の2階が全てオフィスに拡張・改装され、部署の社員全員が常駐することになる。
仕事をするというだけでなく、生活も全てこの場所でするのである。
各自のロッカーにはノートパソコンなどの業務機器をしまうだけでなく、着替えや生活用品までもが収納されている。
それぞれの席はフリーアドレスで、眠る場所もフリーとなっている。
その様子はさながら社会人でありながら、学生時代の合宿のようでもある。
ドミトリーを出ると広大な草原が見える。舗装のされていない土道がうねるようにつづいていて30分ほど歩くと駅が見えてくる。駅にはいろいろな市が出てにぎわっている。生活用品や食材はここで出に入れるようだ。
駅から電車に乗れば下北沢を経て渋谷に出ることが出来る。
このおかしな世界が一応電車を介して、現実社会につながっていることに内心ほっとしている。
日も暮れかけた帰り道、来た土道をドミトリーに向けて戻っていくと、丘の上に奇妙な社が立っている。
入口に「近づくな」と書かれた大きなのぼりが立っている。
側面から中を覗くと、頭にお札をつけた不気味な長い黒髪の女がかがむようにして硬直している。
突然、道の先からものすごい悲鳴が聞こえた。
2名の男女が大声をあげて向こうへ走り逃げていく。
その後ろを四つん這いになった不気味な女が猛烈なスピードで走り追いかけていくのである。
この社に近づくとああなるのか、と気づく。
近づいてみたい。でも怖い。
どうにもこの不気味な社の前から離れることが出来なくなってしまう。□

 

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