今日の一冊

 

「父からの手紙」小杉健治著 光文社文庫(9点)

 

二つの家族の物語が交互に描かれていく。

離婚以来、毎年手紙を送ってくる父はどこにいるのか。

兄はなぜ焼身自殺を図ったのか。

結婚を予定していた男は誰に殺されたのか。

平行線と思われたそれぞれの家族が抱える事件が、
やがて一つの接点で結ばれていく。

家族や死というテーマを深く描きながら、
ミステリーとしてもしっかり納得させる完成度の高さ。

まるでニューシネマパラダイスのような。

ホームランです。□

 

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