続・いいものを1つ

茨木市立文化博物館で開催中の総持寺の宝物を紹介する展覧会を見学した。

文化博物館といったような施設は、どこの市や町にもあります。
たいてい、その地で掘り出された土器やら、農民たちが使っていた農具やらが展示されたりしている。
市が文化になけなしの予算をあてがってなんとか続けてはいるけれど、正直、よほどのファンでない限り足を運ぶことはありません。

実際に、このたび訪れた総持寺展もお客さんは2,3名程度でした。

でもね! ですがね!!

これがまたびっくりしてしまったのですよ。

二天立像の威風堂々としたその立派なこと!

総持寺の御本尊を模して造られた千手観音と厨子の美しさ!

海北友雪が描いたとされる総持寺縁起絵巻の楽しさ!

室町時代に描かれた「弁財天と十五童子像」の緻密さ!

確かに六本木の醍醐寺展とか、東博大報恩寺展とかもすごいけどさ。

この茨木の片隅の小さな博物館に、静かにたたずむこの厳選された美術品の数々にも圧倒されてしまうのです。
たくさんないからこそ、また輝いて見えてしまうのです。

たくさんはいらないのかもしれない。すばらしいものが1つあればいいのかもしれない。

この前、日本酒を呑んで感じたようなことを、今度は仏像を見て感じてしまったのでした。

いいもの、まだまだあるなあ、日本。一生見切れないや。□

 

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