御朱印帳デビウ

葛井寺の本堂には長い行列ができていた。

葛井寺千手観音菩薩坐像は、日本屈指の国宝である。
各地に千手観音像は多数あるが、実際に千本の手をもつ千手観音は日本国内に3体しかないとされる。(※)
千本の手はまるで背中から生えた翼のようである。あたかも使徒のように。
仏像ファンでなくともこのお姿を見たらきっとその素晴らしさに震えるはずである。

この春に東京国立博物館で開催された「仁和寺展」にて葛井寺から初めて運び出された千手観音に仏像ファンが殺到し、会場は大パニックになったときく。
残念ながら、公開期間中に訪れることが出来なかったので、ならば実際に葛井寺で拝顔しようと思ったのです。
で、葛井寺に来てみれば、この行列である。

仏像ファンはこれほど多かったか。と聞いてみたところ、この行列は「仏像見学」ではなく「御朱印」をいただくための行列とのことでした。
うねうねと続く行列はざっとみて50mくらいはあったと思う。

最近、御朱印帳を持ってお寺を巡る人が増えていると聞く。
以前テレビでも見たことがあったし、実際、寺院を詣でるとそういう方をよく見かけた。
ふつふつと自分の中でも興味が湧いていたのでしょう。
この秋に訪れた東寺の特別拝観にて、テントで売り出されていた御朱印帳を見たとたん「1冊ください!」と手に取っていたのでした。
特別拝観デザインエディションのおしゃれな1冊になっています。

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御朱印に行列ができるは、1冊1冊丁寧に筆を走らせて書いてくれるからです。
そして最後に朱の押印をしてくれる。
その執筆過程を眺めるのもわくわくします。
で、いただいた記念すべき御朱印デビューがこれです。
東寺は真言宗総本山であるということで弘法大師と書いていただきました。

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また神社仏閣めぐりの新しい楽しみができました。

これまで訪れた西国三十三カ所巡り、もう一度やり直さないといけないなあ。□

 


(※)
 1.唐招提寺 十一面千手千眼観音菩薩立像(国宝)
 2.葛井寺  十一面千手千眼観音菩薩坐像(国宝)
 3.寿宝寺  十一面千手千眼観音菩薩立象(重文)