MC

 

「作品」よりも「作家」を観たいのかもしれない。

 

荒木飛呂彦原画展JOJO冒険の波紋」のクライマックスには、
荒木飛呂彦先生が描き下ろす縦2メートルの12枚の巨大作品「裏切り者は常にいる」が待ち構えていた。

レオナルドダビンチの世界的名画「最後の晩餐」をイメージし、インスピレーションで12体のキャラクターを選出し、シルエットを意識しながら描き上げたという。

圧巻の大作である。

最後の部屋には、この12枚の展示だけではなく、作品が生み出されたときのスケッチや、実際に作品を描きながら制作への思いを語る先生の映像も流されていた。

知らず知らずのうちに作品以上に、それらの下絵や映像に食い入るように見入っている自分に気が付いた。

下絵では、何度も何度もキャラクターの並び順やポーズの検討が繰り返されていた。
先生ですら、作品を完成させるときには多くの試行錯誤をしていて苦しんだりしているのだなあと感じた。
映像では、先生自身も体験したことが無かった大作制作に、とまどい、垂れていく絵具にうろたえる姿も見られた。その姿を見て笑ってしまうと同時に、ほっとする自分がいた。

作品をずっと読み続けているファンにとっては、新作を見たいという気持ちもあるが、それ以上に、どのようにあの傑作が生みだされているのか、先生が普段どんなことを考えているのか、どんな失敗をしているのか、といったことを知りたい、学びたいという気持ちがでてきているように思う。

ライブでミュージシャンのMCを楽しみにするような気持と同じなのかもしれない。

先生の制作の舞台裏に踏み込めて、なんだかLUCKとPLUCKをもらったような気持になれました(笑)。


今日も読んでいただいてどうもありがとうございます。
それにしてもお若い。先生が土方歳三の生まれ変わりという都市伝説もあながち否定できまい。www□

 

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