NintendoSwitch「WILL:素晴らしき世界」(6点)
様々なキャラクターのストーリー(テキスト)を、神様の視点になって、交換することで、キャラクターたちのストーリーがハッピーエンドになるように導く。そんなパズル的要素のあるテキストアドベンチャーである。
ゲームとしてのコンセプトは新しいし、楽しい。
サウンドノベルやアドベンチャーゲームファンはお気に入りの作品となるだろう。
ただ、テキストの入れ替えについて、納得がいくものが少ないように感じた。
「何故、この文節とこの文節を入れ替えたら、話がうまく流れるようになるのか?」が、答をみてもピンと来ないのである。
最終的には、総当たりで文節の入れ替えを試すしかないようなケースもあった。
文章を書く作家のセンスが問われる作品でもあると感じた。
また、中国で作られたゲームという事で、中国人キャラクターが多いので、名前が読めないし、覚えにくい。
ローカライズするときに、名前も、各国で親しみのあるものにしてしまってもよかったのではないか。
キャラクターのボイスも中国語で入っていたが、日本人声優での声の吹き替えはできなかったのだろうか。
さらに、物語は悲惨すぎる話もあり、気が滅入ってしまうこともあった。
ゲームとしてのコンセプトや骨格が良いだけに、細部に改善の余地が多く残されているのがとても勿体ないと感じた。
ゲームのコンセプトはそのままに、日本の著名なライトノベル作家に物語を書いてもらったら大傑作になったのではないか。
昨今のインディーゲームは海外作品が多くなっているが、ローカライズに違和感を感じるものが多いように思う。(UNDERTALE、ゴルフストーリー、The Messenger、そして本作等)母国では普通のジョークでも日本では意味不明の言葉もあるので、超訳してでも違和感をゼロにしてリリースしてほしいと切に願う。□