今日の一冊

 

ビブリア古書堂の事件手帖6」三上延 著 メディアワークス文庫(9点)

 

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1巻を読んだ時の驚きは忘れられない。
依頼者・五浦大輔の祖母が残した夏目漱石の古書に隠された謎を、主人公・栞子さんが軽やかに解決する。
古書そのものにまつわる謎に加え、五浦大輔の出生に関わるところまで謎は深まっていく。

そして6巻。
1巻を読んだ時の驚きを更に超越する展開となる。
再び太宰治の古書に焦点が当てられ、更に五浦大輔の祖父から、栞子さんの祖父の数奇なつながりまでが明かされていく。
手前にある小さな謎が新しい謎を生む、マトリョーシカのように階層的な謎が展開されていく。緻密に組まれたプロットに目が離せない。ページをめくる手が止まらない。

面白いです。□