夢十夜 Season4 第五夜

こんな夢を見た。

大きなプロジェクトの一員となり仕事をすすめているが、遅々として進まない。
どうやら世界的な問題がボトルネックになっていて、それが解決されないことには作業が進められないようだ。
なんとかならないかと先輩に相談すると、

 

「サミットを開催するしかない。お前やってくれないか。」

 

突然サミットを開催する使命を任された。
各国の首脳に「サミットをするから大至急、山荘に集まってくれ」と声をかけて回った。山荘は山崎にある聴竹居に似ていた。

どうやら一応、首脳は全員山荘に来てはくれたようだが、ある者は和室にいたり、ある者は庭にいたりで、いっこうに集会の部屋に集合してくれない。

とくに、習近平国家主席は無言だが、サミットに猛反対のようで全く動いてくれない。
なんとかお願いして集会部屋に来てもらい、別の首脳を呼びに行ったが、彼らを連れて戻ってきたときには、習近平国家主席はもう集会部屋にはいない。またどこかに行ってしまったようだ。
探しに行ってまた連れて戻れば、今度はさっきつれてきた首脳がまたどこかに行ってしまっている。
そんな繰り返しで、いつまでたってもサミットは開催できない。

どうやらサミットを開催する意思は初めからすべての首脳になかったようだ。

集まるとみせかけて集まらない。開催すると見せかけて開催しない。とすることが、実はプロジェクトのボトルネック解消をする世界的な効果があるのだと後で知った。

世界的な政治というものがいかにすごい力で動いているかを、妙に納得してしまった。□