珈琲と麦酒

 

「朝珈琲に夜麦酒がいいらしいぞ」

 

食堂で昼食を食べていたとき、近くのテーブルからの声が耳に入った。

 

朝に珈琲を飲んで、その日のテンションをあげじっくり仕事に臨み、
夜に麦酒を飲んで、その日のテンションを下げてぐっすり就寝する。

とてもわかりやすい。確かにその通りかもしれない。

そんなことが頭に残っていたのだろうか、先日スーパーで麦茶のパックを買うとき、ふと目についた水だし珈琲のパックを、つい衝動買いした。

実は、珈琲はあまり飲めない。

ちょっとしたアレルギーなのかもしれない。
珈琲のカフェインか何かが、自分にとっては効き過ぎるのだろうか、飲んでしばらくすると、エレベーターに乗ったときのように、耳がキーンとなって、しばらくの間(というかほぼ一日中)耳が聞こえなくなるのです。更に、心臓がどきどきして手が震えたりもするのである。
ただ、珈琲に対する憧れはずっとあって、珈琲店に並ぶ多くの豆やおしゃれなカップをを眩しく眺めたり、こだわりの喫茶店のマスターと珈琲談議しながら至福の一杯をいただいたりする姿に憧れたりしているのである。

インスタントコーヒーなんていっても、最近の商品はどんどん良くなっているから、そこそこ本格的なものが簡単に飲めてしまう。

買ってきた水出し珈琲をコップに1/3ほど注ぎ、3倍のミルクで薄め、ガムシロップを入れ、2時間くらいかけて飲んでいる。それで充分、僕にとっては朝珈琲になる。
それでも、3回中2回くらいは耳がキーンとなるが、気にはしない。

夜麦酒は、前からやっているが、こちらは度が過ぎている。

日々のストレスを忘れるためについ飲みすぎてしまう。むしろ控えた方がいいくらいだ。

珈琲も、麦酒も、健康のための手段としての度を越さないよう、楽しく味わいたい。□