スペインでまたやらかしたらしい。
これです。
聖母像(左)の修復をした結果がこれらしいのです。
一度修復して右上、再度修復して右下になったということ。
なんでこんなことになるのか。
文化の断絶が起こっていると思うんです。
エジプトのピラミッドや、カンボジアのアンコールワットといった偉大なる過去の遺産があるけど、現代の人々はそれらの遺産にあやかって観光収益をえることがせいぜいであって、誰も、作り方を知らない。残されていない。
創造者が次の世代に、技術をリレーして今に残っているのなら、きちんと再構築したり修復したりできるはずなのです。
まあ日本人も、もう一回京都の寺院を作れと言われてもできないだろうし、イタリア人もフィレンツェの街並みをもうひとつ作ってと言われてもできない。
過去の偉大な人たちがつむぎあげた奇跡なのですね。だからこそ世界的な遺産になる。
天空の城ラピュタで飛行石というものがでてくるけど、現代に残された人はだれも飛行石を結晶にすることができないんですよね。
過去と現在で技術が断絶している。
だからこそ、過去にロマンを感じるのでしょう。
今、スペインでは誰も聖母を復元できる人がいないということですね。
ミケランジェロのような傑作を残すことはできなくとも、過去の遺産を次につなぐ。
そのための努力、役割はになっていかないといけないとも思いました。□