今日の一冊

 

マンガ日本の古典「平家物語」(上・中・下) 横山光輝著 中央公論新社

 

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先だって訪れた京都大原の寂光院で、平清盛の娘であり、高倉天皇の皇后であった建礼門院徳子様の歴史に触れ、改めて平家物語を読んでみたいと思っていた。

三国志で有名な横山光輝先生が、平家物語を漫画化しているということで、読むことにした。

ちょっと重い古典のイメージがあり、マンガで読むならば、さくさく読めるのだろうと手にとったのだけど。

.....マンガでもがっつり重いのですよね(とてもいい意味で)。

NHK大河ドラマ平清盛が放映されていた時、兄弟やアトリエの研究生から、難しいけれど、絶対みるべきと強く勧めらていた理由も今分かった気がする。

同じような名前の人間がたくさん出るし、複雑な相関関係に、陰謀や暗殺やらが入り乱れて、図を書きながらでないと直ぐに分からなくなる。そして、なかなか覚えられない。

でも次々と起こる合戦には迫力があり、人物も個性的で、三国志のような娯楽としても強い魅力を持つ物語なのである。

 

巻末で横山光輝先生のあとがきをみて、作家としてこの作品の複雑さを漫画化する苦しみも書かれていて、それにも共感した。

こんな難しい物語をよくもマンガにまとめたものだと感心してしまうのである。□