夢十夜 Season4 第十夜

 

こんな夢を見た。

 

時代が止まったような古い炭鉱の町にいる。

町の作りはいびつで道は舗装されているものの、入り組んでいる。
そこここに空いた土地があり、残された建物は廃墟ばかりである。

自分はそこの古いアパートの2Fに住んでいる。

夜になると廃墟だと思われた目の前の建物に集められた。
職場のメンバーが20名ほど集まっていた。
課長が「歓送迎会をする」と宣言すると、突然宴会が始まった。

隣のテーブルに女子会の集団がいて、宴会の席で仲良くなった。
女子会のリーダーがよくできた人で話がはずんだ。
彼女らも何かのお別れ会をやっているようで、女子会のリーダーは全員へのプレゼントを用意していたが、我々にも用意してくれた。

翌日、早朝から仕事があり、炭鉱の山に入った。
山と言っても、ほとんどが建物でおおわれており、山へはまるでクーロン城のような建物の中を奥へ奥へと進み、入っていく。

建物の奥に進むと、突然、中庭を見下ろすような場所に出たが、そこにたたずんでいた男が、「これ以上進むと戻ってこれない」と警鐘を鳴らして去っていった。
たしかに、きっと生きてい返っては来れないだろうと、自分も確信して引き返した。

自宅前に戻ると、昨日の女子会のリーダーが、自分に渡し忘れたといってプレゼントをくれた。
藤子F不二雄全集 少年SF短編だった。
全員に1冊ずつメッセージを込めた藤子F不二雄全集を配っていた。

女子たちはゴムボートで川に下り、山の奥へと入っていった。□