スーパーマリオブラザーズ35周年で、
「Game&Watch」が発売されるようである。
いつものことであるが本当にNintendoの商品企画には毎度驚かされる。
まったくもって、すごい知恵、アイデアである。
まさかGame&Watchで来るとは.....。
80年代のゲーム少年たちにとっては垂涎のアイテムだろう。
冷静に考えてみると、スーパーマリオブラザーズは発売時にファミコンで購入していて相当やりこんだ。その後、ゲームボーイアドバンス版でも購入したし、さらに、ファミコンミニにも収録された。
ゲームそのものは、もう充分すぎるほどやりこんだし、あらゆるものに移植され持ちすぎているくらいなのである。
そもそも、同じゲームをいくつも持っているということ自体、ちょっとおかしな事態ですらある。
にもかかわらず、またこの期に及んで、35周年でのGame&Watchとしての発売。それでも「欲しい!」と思わせてしまうこの商品企画の魔術。
穴あき包丁のセールスマンじゃないけど、全く同じものを、魅せ方や、売り方で、全く別のものに仕立て上げて、客を引き寄せ、買わせてしまう。
だまされているのだと、自分を抑えようとしてみても、いいじゃないか、だまされても。だましてくれ。と、もうひとりの狂信的な自分が、ちっぽけな疑心を上書きしてもみ消してしまう。
11/13発売ということであったが、あれよあれよと、発表直後であっというまに予約完売となってしまった。
きっと多くの人たちにとっても、僕と同じように「つい買わされてしまう」のではないか。
それが目の前に現れるまでは、あることすら考えなかったもの、なくても別に困らないものを、目の前に現れたとたん、多くの人たちが欲しかったもの、にしてしまう。
これが現代の満たされた人間たちへの、ものづくりなのではないかと思うのです。
機能よりも、アイデアを売る。
そういう時代なのでしょうね。
これから40周年、45周年、50周年、、とおそらくその都度、その時代に合わせたスーパーマリオが現れ、きっとこれからもずっと僕らを驚かせ続けるのだろう。□