今日のゲーム

 

龍が如く4 伝説を継ぐもの

 

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龍が如くシリーズは、歌舞伎町をモチーフとした街・神室町をゲームの中に再現している。

龍が如くのすごさの1つは、シリーズを通じてずっと舞台が「神室町」であることだと思う。

ドラゴンクエストやらファイナルファンタジーといったRPGならばタイトルごとに、世界やキャラクター、ゲームシステムは、ほぼ新規で作られているのが通例だ。ファンも、今度の世界はどんなものだろうというところを楽しみにしている。
これはRPGに限らず、どのゲームジャンルであっても「マップはいつも新しいもの」というのが常識であるし、マップが毎回同じものであるとすると、ワンパターンなイメージを感じさせ、ファンをつなぎとめておくことがかなり難しくなる。

が、龍が如くは、そこに立ち向かっている。

つまり、龍が如くは「セレンディピティのゲーム化」なのである。

ぼくらが暮らし生活している町は、毎日同じ町であり、変わっていくのは住人であったり、お店であったり、自然であったりする。その変化から、楽しみを見つけて暮らしている。
町そのものが、1年単位でごろっと入れ替わったりするなんてことは、絶対にない。
その現実をゲーム化したのが龍が如くなのである。

もちろん、神室町だけではなく、シリーズを重ねるにつれ、大阪や沖縄、博多などいくつかの町が登場したりはしているが、基本はずっと神室町である。そのぶれなさ加減、飽きさせないというこだわりがすごいと思う。
今回は、屋上や地下にも行けるようになり、更に神室町が深く広がっている。

4作目は、主人公を4人にしてオムニバスで物語が展開する。そして物語が1つの骨格をなしていく中で、4人が邂逅しラストまで突っ走るのである。

改めて考えると、世界観は極道であり、敵は道ばたで出会うチンピラだったりするが、エッセンスは、ドラゴンクエストのアクションゲーム化であると思う。
この4のオムニバスの物語展開についても、奇しくもドラゴンクエスト4のオムニバスへのオマージュを感じる。

最近発売された新作の7では、ついに新しい主人公と新しい世界で再スタートを切ったようだが、6まで続く神室町の物語を、遅れながらも最後まで見届けたいと考えている。□