制作日記

 

2021春に開催する個展の準備に着手する。

 

個展は次回で9回目となるが、これまで重ねてきて学んだことのひとつとして、


「個展はつづきから」


ということがある。
開催のつど、今回は何をしようかとゼロから考え直すようなやり方を続けてきたが、このやり方は毎回あたらしいことを始められる。というメリットがある反面、毎回多大なパワーを使うし、前回からの積み重ねが活かされないというデメリットがある。

毎回開催直後には、必ず「時間が足りなかった」と悔やむのである。
イデアはあるものの、時間不足で実現にこぎつけなかった課題が残る。
それをしっかりと記録し、次回企画段階からその課題から開始するのがもっともよいやり方のような気がしている。
過去の自分から未来の自分へのバトンをつないでいく感じである。

2020春に予定していた前回の個展は、緊急事態宣言発出で直前の中止となってしまった。
今回はそのときに発表できなかった作品を並べるだけでも開催はできるのだが、あのときにできなかったことを掘り起こして、そこをきっちり穴埋めした上、2年分の密度で開催できないものかと考えている。□