新聞にあこがれている。
朝、リビングのテーブルに見開き一杯に新聞を広げ、
珈琲片手に、鳥のように全体を俯瞰する。
気になる記事を見つけたら、一口珈琲を飲み、
上空から餌を捕らえにいく鳥のように、
ぐっと顔を寄せ、記事を読み込む。
そしてページをめくるとまた俯瞰して次の気になる記事を探す。
そんな朝をすごしたいと願っている。
林修先生が「ちょい読み」を薦めている。
僕も、ちょい読みがしたい。
したらいい。
だけど、ブレーキがかかってる。
1~3日程度ならば新聞も楽しく読めるだろう。
だけど、それ以上となってくると難しいと思う。なにしろ朝は時間がない。
すぐに毎日届く新聞においつけなくなって、溺れ、引きずられるように山積みになっていくような状態がありありと見えてしまうのだ。
新聞は毎日ではなくて、見たい時に見たい。がそんな販売モデルはない。
だからずっとただの憧れでありつづけている。
文藝春秋を買う。
1月に芥川賞が決まり、受賞作である宇佐美りんさんの「推し、燃ゆ」が掲載されている。
文藝春秋は芥川賞作品掲載時だけ手に取っているが、改めて、なかなかにエグい雑誌だと気づく。
カチカチの純・文藝誌と思っていたら、結構、トンデモ記事も多い。
意外な芸能人同士の対談があったり、
ほがらかなエッセイあがあったり、
歴史ミステリを紐解く記事があったり、
政治をえぐる記事があったり、、、
入口は地味でありながら、なかなかエキサイティングな内容なのである。
結構なページ数だから当然すべては読まない。
気になるところを拾うようにして読む。
これがなかなかに楽しい。
ふと、これは僕のやりたい「ちょい読み」に近いのでは?と気づく。
1年に2回。文藝春秋で「ちょい読み」も悪くないのではないか。□