制作日記(個展開幕)

 

第9回の個展が開幕した。

 

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まずは無事に開幕できたということに心底、安堵している。

昨年は3日前に緊急事態宣言で断腸の中止を決定したが、今年もまた直前の時期に、変異型ウィルスやらまん延防止対策といった騒ぎが、まるで狙ったかのように始まった。

 

やるんか。やれるんか。

 

そんな声がそこここから聞こえたりもしたが、最終的には決行を決めた。

ミュージシャンや劇団員の悲痛の叫びが自分の体からも発信されている。
呼吸を止めて1,2年耐えろ。と指示をしているような政府の声に、しびれをきらした憤りが噴出した。
今やれることなんて「静かにしてろ。ワクチンを待て。」と言うことくらいしかできないのに、変な枠組みをとったり外したり。それによって偏見や風評、暴力事件をあおるようなことになっている。

 

個展には、極論、誰も来なくていいと思っている。

この数か月、外に向けて発表する。という自分へのプレッシャーが緊張感を引き立たせ、家の中で熟成された表現への想いや思念が作品となってキャンバスの上に焼き付いた。それを盟約どおり、人目に触れる場所に並べた。

そこで自分にとっての指名は1つの終わりを迎えている。

ここに来るまでの自問自答の繰り返しと、追い詰められた環境や、時間的な制約の中での緊張した制作の日々は、確実に自分を前に押し出したと確信するし、その手ごたえを手に入れられたことで大きな目的は果たせている。

ただそれでも、発表をなしとげたこれからの後半、この1週間に、多くの人の目に作品が実際にさらされることで、賛否、多様な声をいただければと願っているが、この1年でそういった期待はとても小さくなっていっているように思う。

なにはともあれ、
お近くにお立ち寄りの際は、少しでも会場を覗いて行ってもらえればさいわいです。□