NintendoSwitch「アンリアルライフ」(8点)
いろいろな賞をとり高い評価を得ているインディーゲーム。
青を基調とした荒めのドット絵で表現された画面デザイン。
信号機の下で記憶をなくした状態で目を覚ますハル。
そんなハルに話しかけハルと旅をすることになる人工知能の信号機。
しゃべるカラス、
電車に乗る魚たち、
ペンギンの車掌、
レストランの店主をするマリモ。
説明のつかないような不思議な精神世界をハルがもつ今と未来を見る能力を使ってすすんでいくアドベンチャーゲームだ。
謎のかけかたのバランスが良く、物語の流れをふりかえる機能もついて、とても丁寧につくられている。
痛ましい事件が物語の骨格に隠されており、心がヒリヒリとするシーンも多々あるが、登場キャラクターたちとハルの優しい会話がそれを中和する。
説明のつかないような不条理な世界を冒険しているようだが、物語はしっかりと説明され、納得のいく形で美しく終焉を迎える。
文学的な映画を1本みたかのような充実感がある。□